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エモい心理学

こころってやつは。エモい、つまりエモーショナルな心理学論文を書き溜めています。

ナース服を着ることが優しいこころを作る?

三年前の入院生活はとても幸せだった。

病室へご飯を運んでくれる看護師さん、廊下ですれ違いざまに挨拶をしてくれる看護師さん、手術前に緊張をほぐしてくれた看護師さん、いずれも優しくて綺麗な人だった。

 

それだけではない。

夜な夜な寝付けない僕を寝かしつけてくれた看護師さんがいた。

集中治療室では特に用もないのに何度も様子を見に来てくれて暇つぶしに世間話をしてくれる看護師さんもいた。

三日ぶりに集中治療室を出た後は、弱っている患者を気遣ってなのだろうか、しばらく洗うことのできなかった頭髪に対して優しくシャンプーをしてくれた看護師さんもいた。

 

しかし、それも仕事のうちなのだろう、色々割り切ってやっているのだろうと思っていた。そして最近になって、こんな論文を見つけた。

 

López-Pérez, B., Ambrona, T., Wilson, E. L., & Khalil, M. (2016). The Effect of Enclothed Cognition on Empathic Responses and Helping Behavior. Social Psychology.

 

論文の内容

研究者らは、ナース服であるということを伝えた医療用衣類を着るグループと単に医療用衣類を着るグループを設けた上で、それぞれのグループにネガティブなストーリーを読んでもらうという実験を行いました。

                

その結果、前者のグループのほうが後者のグループよりもそのストーリーについて共感や援助の意思を示しました。さらに、追加の実験では前者のグループの人々はより多くの時間を奉仕活動にあてることが示されました。

結果として、ナース服という概念が人間の向社会性に影響を与えていると述べています。

 

 

感想

ものすごくざっくりとしたことしか分からなかった。

何故かというと、この論文は無料で公開しておらず一部分しか読めないからだ。

 

恐らく、この研究者らが最も強調したいのは、単に衣類を着るかどうかということではなく、その衣類が示すメタファーを知った上で着るかどうかが人間の心理に影響を与えるということだ。同じ医療用衣類でも、それがナース服であるという情報の付与が、人間を向社会的な態度に向かわせていると言えるのだろう。

 

暇つぶしの世間話も、優しいシャンプーも、「仕事だから」ではなく、「仕事服を着ているから」なのかもしれない。

 

 

おしまい。